緑肥作物として、ソルゴーを植えています
ナス(千両2号)の風対策と天敵の住みかとして、ナス圃場を囲むようにソルゴーを植えてあります。昨年栽培した学校のナスの周りも、囲むようにソルゴーを植えていました。
写真の左側の薄緑の葉っぱの作物がソルゴーです。また、手前の深緑の作物もソルゴーです。ナスの肥料分を吸って色が濃くなった模様です。写真の真ん中に植わっている背のひくい作物は、大麦です。
「緑肥作物」とは、「土壌を肥沃化する目的で栽培され、堆厩肥のように腐熟させずに土にすき込まれる作物」(緑肥を使いこなす 橋爪健著 まえがきから引用)と定義されています。ナスの栽培が終わり、圃場を片付けるときに、すき込む予定なので土壌は肥沃化すると思います。
同じく「緑肥を使いこなす」によると、緑肥作物の効果は大きく分けて4つあります。
1)物理性の改善
団粒構造の形勢 → 緑肥による粗大な有機物のすき込みは土壌中の孔隙率を増加させ、土壌粒子の単粒を団粒化する。
透水性の改善 → 深根性のマメ科作物を主体に、緑肥の根は土壌に深く侵入し、排水性を改善する。
2)化学性の改善
保肥力の増大 → 土壌にすき込まれた有機物は微生物に分解されて、腐植を形成する。腐植は肥料成分のプラスイオン(Ca2+ 、 Mg2+ 、K+ 、NH4+等)を吸着し、その流亡を防ぐ。
クリーニングクロップ → ハウスの過剰塩類を緑肥に吸収させ、搬出すると、塩類集積が回避できる。
空中チッソの固定 → マメ科の緑肥作物は根に根粒菌が着生、空中チッソを固定し、土壌を肥沃化する。
3)生物性の改善
豊富な土壌微生物相の形成 → 生物の根はムシゲル(糖類の一種)を放出する。このムシゲルをエサとして豊富な微生物群が増殖する。またマメ科緑肥、ヒマワリ、トウモロコシは内生菌根菌と共生し、後作のリンサン吸収能を高める。
土壌病害の軽減 → 異なった科の緑肥栽培(イネ科作物にマメ科緑肥を導入)は連作を輪作体系化し、有用微生物を増殖、土壌病害の軽減につながる。
有害センチュウの抑制 → 緑肥作物によって、何の種類のセンチュウに効果があるか変わる。
4)環境保全
景観美化 → 貴重な表土の流亡を防ぐとともに、美しい花の絨毯は環境美化につながる。
防風作物・種子バレイショの離隔作物
カボチャの敷きワラ利用
という感じです。緑肥作物を導入しないのはもったいないですね。
先日ソルゴーの葉を見ていたら、写真のような穴があいていました。等間隔にまっすぐと葉を食べる虫がいるのでしょうか。いずれにしても多くの虫の住処になり、生物性豊かな圃場になってほしいです。
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